2020年4月30日木曜日

名前のふしぎ


先日ライチョウを見かけた時にふと思ったのですが、英語圏では、冬に白い羽となるライチョウ属の種をPtarmigan、羽の色を変化させない種はGrouseと呼び区別しています。日本アルプスにいるライチョウ(二ホンライチョウ)が前者で、知床で見れるエゾライチョウ(写真)は後者ですが、少し不思議に思いました。

他にも、英語ではウサギは「ラビット」「ヘア」と呼ばれ品種の名前を区別しています。逆にフランス語では「蝶々」と「蛾」はパピヨンと呼ばれ品種の名前は区別されていません。文化によって違いがあるのは面白いですね。

人は自分にとって価値や意味があると、区別するために名前をつけます。僕も、その辺りに生えている草を雑草と呼んだりしますが、きれいだったり食べることが出来るものは、名前を調べて区別したりします。

実は、知らなかったその辺りに生えている草花にも名前があって、不思議なことに名前を知ると少しだけ親しみが湧いてきたりします。そういえば、人間同士でも名前を呼ばれるほど相手に親近感を持ったりしますね。



いつもただ何となく”見ていたもの”も、名前を知ることで、立ち止まって”観るもの”になったりします。

図鑑片手にステイホーム週間。自然とより親しくなるための準備をするのも楽しいかもしれないですね。

2020年4月29日水曜日

キト

近くの河畔林を歩きました。
明るい小川沿いのせせらぎとミソサザイの美しいさえずりが、冬が過ぎた春への期待感を一層高揚させます。
落ち葉の下からは力強く足の踏み場もないくらいにギョウジャニンニク(キトピロ/プクサ/キト)が伸びています。
その昔キトの独特な香りは、病を蔓延させるカムイを追い払う力があると信じられていたと聞いたことがあります。
美味しい山菜ですが、ここは先客があったようです。葉先がエゾシカに食べられているようですね。
ちなみに、ミソサザイという鳥はとても小さいですが、日本はもちろんいろいろな地域で昔から印象的な存在だったようで、西欧の民話では鳥の王とされていたり、アイヌの神話でも偉い神様に知らせを届けに行く役割の雄弁な神様とされていたとか。キトがたくさん伸びてきたことを神様に知らせていたのかな?


2020年4月28日火曜日

オス?メス?


角の有無でオスメスの判断が出来ない時期がこの春。
エゾシカは毎春(3月下旬~5月頃)角を落とします。




写真のエゾシカをよ~く見てみると、両耳の間に新しい角が生えてきていますね!
ということはこのエゾシカはオスです。